2022年に観たドラマ、ベスト5
2022年に観たドラマのベスト5について考えていたら、 5つめで迷ってしまって、このまま熟考していても年が変わってしまいそうだからベスト4まで、ということで。
1 | セヴェランス |
2 | オザークへようこそ |
3 | ベター・コール・ソウル |
4 | フリーバッグ |
今年の1位は『セヴェランス』暗いしスローだし最初はどうなんだこれって感じでしたが、 随所に光る妙なセンスで回を重ねるごとに面白さも増して最後は怒涛の展開。 このドラマの核となっているアイデアは、もうそれだけで素晴らしく面白いのですが、 多分始まりは一人の誰かの頭の中に浮かび上がった独特なアイデアで、 それをしっかりと共有されて共同作業で一つの作品として仕上がり完成されるということが、 あらためて凄いことだなと思いました。
『オザークへようこそ』ファイナルシーズンの後半はちょっと弱かったかもしれません。 でも全シーズンを通しての感想としてはとても良かったと思います。 Netflixで2シーズン以上続いたドラマのなかでは一番面白かったです。 あり得ない才能をもったあり得ない状況の家族の物語なのですが、 夫婦の関係性にフォーカスしてみるととても見応えがありました。 どちらが良いとか悪いとかではなくて、意見が一致しないことは普通にあり得ることだし、 常に感情に折り合いがつくとも限らないわけで、自分の意思ではどうにもならない不安定な距離感のなか、 ただ生き延びるためではなく、家族として生き延びるためにはどうするか、 ということを夫婦のそれぞれの視点で考えさせられます。
『ベター・コール・ソウル』も全シーズンを通しての感想になりますが、 まず、あのソウルを主人公にしてこのようなドラマが作れるのか、ということが驚きでした。 『ブレイキング・バッド』は確かに面白いけれど、主人公が私にはもう無理な感じで、 好きなドラマにはならなかったわけですが、 でも主人公以外の登場人物がほぼ全て素晴らしいと思っていたので、 自分としてはモヤモヤする何かがずっと残っていました。 そのスピンオフがこの『ベター・コール・ソウル』です。 スピンオフ作品には、既に視聴者と共有しているバックグラウンドがあって、 物語や世界観に奥深さが最初から備わっているという有利な点があるとは思いますが、 それでも、そうだとしても、このような骨太なドラマになるとは本当に意外でした。 ラストに連なるシーンの秀逸さは格別です。
今年のドラマではないですけれど『フリーバッグ』を4位に。 完全に見落としていました。全く気づいていなかったのですが、 何となく見つけて観てみて驚きました。これは凄い。本当に天才っているんだと思いました。 ここ数年のコメディの中では一番です。確かに子供と一緒に観られない、 品のよろしくないコメディかもしれませんが、センスは抜群です。 出てくるキャラクターが絶妙です。これは天才だと思いました。