2022.8.11

読書

子供たちは二人とも本を読むのが好きだ。静かだな、と気づくと、夢中になって何かを読んでいたりする。 娘は五年生で、それくらいの子供が読む本になると、大人でも面白く読めるものが結構あると思う。 子供たちが読み終えた本や読みかけのものとか、近頃の私は児童書ばかり読んでいる。 本は主に図書館で借りている。子供自身で選んだ本に加えて、親としてこういうのって面白そうじゃない? というような調子で選ぶものもあり、もし子供が興味無いといって読まなかったとしても、 私が読むから良いかと思って選んでいる。

人生にはこういう楽しみもあるのか、と思うことがある。 読んだ本について子供と一緒にあれこれ話したりすることが、楽しかったりする。

2022.5.20

確かなものとは何か?

確かなものは確かにある。もし他者と共有できたり共感できたりする何かがあるとしたら、 その何かとは確かなものだと言えるだろう。本や絵や音楽やスポーツとか、熱を放ち心を動かされるもの、 笑ったり、子供の遊びや、たわいもない会話にも、確かなものがあったりする。

確かなものは確かにある。ところがそれは、一瞬のうちに過ぎ去ってしまうようなものなのに、永遠に存在するとも言える。 矛盾なく矛盾する。なぞなぞみたいだな。

2022.3.25

春を待つ

大晦日の夜、布団を敷いている時に、息子が背中に飛び乗ってきた。腰に激痛が走った。立てない。 動けない。ああ、この状態で年を越すことになるのだろうか。 普段は動きの鈍い私の頭脳が突然勢いよく回転し、鮮やかな明晰さで絶望が見えたような気がしたのだが、 10分くらい経過して、なんとか立ち上がることもできたし、ゆっくりとだが歩くこともできた。 トイレにも行ける。動ける。静かに、ゆっくりとだが。

横になったままの私を見て、息子は深刻な表情になっていたが、もちろん彼が悪いわけではない。 誰のせいでもないんだよ、と私なりに精一杯明るく声をかけてみた。変な姿勢で横に倒れたままなのだが。

年が明けて病院に行ってみた。ギックリ腰でしょう、と言われた。そうか。これがあのギックリ腰か。 数日は静かにゆっくりと動くことしかできなかったが、1週間くらいで徐々に普通に動けるようになった。

腰を気にしながら、なんとなく心も晴れないまま日々は過ぎて、もう三月も終わってしまう。 朝起きて暗がりのなかを進み、部屋のカーテンを開くと、昨日よりも明るくなった朝に気づく。